CATEGORY — 共有者トラブル
共有者が賃料収入を独占している場合の対処法
持分割合に応じた分配を請求できる
共有名義の不動産を第三者に貸し、その賃料を共有者の一人がすべて受け取っているというトラブルは少なくありません。「管理しているのだから当然」と言われて泣き寝入りしているケースもありますが、賃料は本来、共有者全員で分けるべきお金です。本記事では、賃料の独占に対して、どのような権利があり、どのように請求できるのかを解説します。
賃料は持分割合に応じて分けるのが原則
共有物から生じる賃料は、各共有者が持分割合に応じて取得できます。たとえば、持分が2分の1ずつの不動産から月10万円の賃料が入るなら、各自5万円が取り分です。賃貸借契約の名義が一人であっても、収益が共有物から生じている以上、原則は変わりません。
| 持分割合 | 賃料(月10万円)の取り分 |
|---|---|
| 2分の1 | 5万円 |
| 3分の1 | 約3.3万円 |
| 4分の1 | 2.5万円 |
独占された賃料は不当利得として請求できる
共有者の一人が、自分の持分を超えて賃料を受け取っている場合、その超過分は「不当利得」にあたります。他の共有者は、自分の持分に応じた金額を返還するよう請求できます。請求には、賃料の額や期間を示す資料(賃貸借契約書、入金記録など)があると有利です。
請求の進め方
- 賃貸借契約書や賃料の入金状況など、証拠を集める
- まずは話し合いで、分配を求める
- 応じない場合は、内容証明郵便で請求する
- それでも解決しない場合は、調停・訴訟を検討する
請求の際は、時効にも注意が必要です。長期間放置すると、古い分から請求できなくなる可能性があるため、気づいた時点で動くことが大切です。
経費を差し引かれた場合の考え方
賃料を管理している共有者から、「修繕費や管理費を差し引いたら残りはない」と主張されることがあります。必要な費用は共有者全員で負担するのが原則ですが、金額が妥当か、領収書などで裏づけがあるかは確認が必要です。根拠のない経費を差し引かれている場合は、説明や資料の開示を求めましょう。
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トラブルから離れたいなら持分売却も
賃料の請求は、時間と労力がかかり、共有者との関係も悪化しやすい手続きです。今後も同じ共有関係を続けるのが負担に感じる場合は、自分の持分を売却して共有関係から離れる方法もあります。持分の売却は他の共有者の同意が不要なので、トラブルの渦中でも進められます。
よくある質問
賃料を独占されていても、共有者に黙って請求して大丈夫ですか?
問題ありません。賃料の分配は各共有者の正当な権利です。ただし、トラブルを避けるためにも、まずは書面などで請求の意思を明確に伝えるのが一般的です。
過去にさかのぼって賃料を請求できますか?
請求できる場合がありますが、債権には消滅時効があります。一般に、権利を行使できると知った時から5年、または行使できる時から10年とされるため、早めの行動が大切です。
賃貸借契約の名義が一人だけの場合でも請求できますか?
契約名義が一人でも、得られた賃料は共有物から生じた収益です。持分割合に応じた分配を請求できる可能性があります。
請求しても支払われない場合はどうすればよいですか?
内容証明郵便で請求し、それでも応じない場合は、調停や訴訟による回収を検討します。解決までの負担が大きい場合は、持分の売却も選択肢になります。
まとめ:賃料は共有者全員の権利。早めの行動がカギ
共有持分の売却・買取とは?で解説しているとおり、共有者には、自分の持分に応じた権利があります。賃料を独占されている場合は、証拠を集めて請求することが基本です。負担が大きいときは、持分売却という出口も視野に入れましょう。
